慢性腎臓病
慢性腎臓病
慢性腎臓病(CKD)は2002年に米国人増財団(National Kidney Foundation)によって提唱された概念です。腎臓は、体内の老廃物や余分な水分を排泄し、血液中の電解質や酸塩基のバランスを維持する重要な役割を果たしていますが、その腎臓が機能不全になる状態を指します。CKDでは、腎臓の機能が徐々に低下し、老廃物や余分な水分が十分に排泄されず、血液中の物質のバランスが乱れます。CKDは進行性の疾患であり最終的に腎不全に進行し、透析が必要となる可能性があります。それだけでなく、心血管事故が2〜3倍に増加することも知られています。そのため、C K Dという概念を普及させ、放置しないことが重要となります。
慢性腎臓病の主な原因には、以下のようなものがあります。
これらの原因が腎臓にダメージを与えることで、慢性腎臓病が発症する可能性があります。
慢性腎臓病の初期段階では、通常は症状が現れません。しかし、症状が現れる場合もあります。一般的な症状には、以下のようなものがあります。
これらの症状がある場合は、早期に医師に相談することが重要です。
慢性腎臓病の診断には、以下のような方法が用いられます。
尿検査 | 尿タンパクの量や尿潜血の有無をを確認し、腎臓の機能を評価します。 |
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血液検査 | 血液中のクレアチニンや尿素窒素の量を測定し、腎臓の機能を評価します。 |
腹部超音波検査 | 腎臓の形状や大きさを評価します。 |
腎生検 | 必要に応じて行われ、腎臓の組織を詳しく調べます。 |
これらの検査を通じて、慢性腎臓病の診断や病状の進行具合を評価します。
慢性腎臓病の治療は、病状の進行具合や患者の状態によって異なりますが、主な治療法には以下のようなものがあります。
これらの治療法は、慢性腎臓病の症状を管理し、腎臓の機能を維持することを目的としています。治療法は患者の健康状態や病状の進行具合によって異なるため、医師との綿密な相談が重要です。健診などで血液検査の腎機能で異常を認めた場合、尿検査で異常を認めた場合は、まずはご相談ください。