息切れ・息が苦しい・呼吸が苦しい・呼吸困難
息切れ・息が苦しい・呼吸が苦しい・呼吸困難
息切れ・息が苦しい・呼吸が苦しい・呼吸がしづらい・空気を吸い込めない感じなどをまとめて医学用語では「呼吸困難」と言います。
呼吸困難の症状がある場合で突然に起こった場合、急性に発症した場合は入院を要するような重篤な疾患の可能性もあるため早めの医療機関の受診が望ましいでしょう。
息切れの原因は呼吸に関わる気道・肺(呼吸器)の病気や心臓の病気、その他に貧血、甲状腺ホルモンの異常、神経筋疾患、パニック発作など様々なものがあります。症状の出現の仕方が急に起こったのか、それとも徐々に起こってきた慢性的な経過であるかが大切なポイントとなります。また息苦しさがどのような状況で悪化するのかも診断の手掛かりとなります。
急に息苦しくなった場合、症状が強い場合は重篤な疾患が多く、緊急での対応が必要となります。まずはパルスオキシメーターで動脈血酸素飽和度(SpO2)を測定し血液の中に酸素が十分に足りているかどうかを確認します。不足している場合は酸素吸入が必要であり入院が必要となります。また症状の経過・病歴や診察による身体所見から鑑別疾患を想定しさらに検査を進めていきます。検査としては血液検査、レントゲン検査、呼吸機能検査(肺年齢検査)、12誘導心電図、心臓超音波検査があります。また最近ですと新型コロナウイルス感染症でも息切れ症状が起こるため新型コロナウイルス抗原検査も適宜行います。
軽症の肺炎、喘息、COPD、心不全などの多くの疾患は外来で内服薬や吸入薬により治療可能です。入院を要するような重篤な疾患(肺塞栓症、気胸、アナフィラキシー、重症心不全、心タンポナーデ、気道狭窄など)については専門の高次医療機関へ御紹介させて頂きます。退院後も喘息・COPD・心不全などの疾患は普段の症状の安定のために、また急に苦しくなり悪化する可能性もある病気であるため、何かあったときにすぐに相談のできる、かかりつけ医での通院治療が必要となります。